猫ちゃんの糖尿病は初期症状にはほとんど症状がでません。
状態が進行してある程度重度になってから気付く事がほとんどなので飼い主さんが気付かずに見過ごしてしまったというワケではありません。
定期的に健康診断を受けていれば早期発見の可能性もありますが普通に暮らしている場合、初期の段階で見つけられることは稀です。

猫ちゃんの糖尿病の症状

糖尿病は何かしらの理由でインスリンの働きが弱ってしまい、
血液の中の糖度が上がってしまう事で障害を起こす病気です。

膵臓(すいぞう)の機能が低下してしまいインスリンの症状がでなくなる事で、
症状がでる糖尿病をI型糖尿病、
膵臓はあるものの他の理由によって糖尿病の症状がでるものをⅡ型糖尿病といいます。

猫ちゃんの糖尿病に関してはどちらもかかる可能性がありますが、
Ⅰ型が約20%、Ⅱ型が80%という割合になっています。

糖尿病の症状は、
水を大量に飲んだり、食べる量が増えているのに痩せていく、おしっこの回数が増える、
腹部が膨れる、嘔吐、食欲不振、元気がなくなるという症状がみられます。

上記の症状以外にも悪化していくと、
白内障、糖尿病性ケトアシードスなどの病気を併発してしまう恐れもあります。

 

猫ちゃんの糖尿病の原因

猫ちゃんはストレスを感じたり、興奮したりすると一時的に血糖値が高くなる事があります。
その為検査のための採血の際に興奮やストレスによって血糖値が上がり糖尿病と診断される事もあります。

しかし、一時的に血糖値があがるものの落ち着けば血糖値が下がるので糖尿病とは違うものと区別されます。

上記のようなこと以外で糖尿病の原因となるのは、

早食い・大食い
高齢によるもの
肥満
基礎疾患
薬の副作用
遺伝

などの理由が挙げられます。

早食い・大食い、肥満などは生活習慣の中で糖尿病になってしまうものです。
毎日の食事を早食い、大食いをしていると食事の度に急激に血糖値が上がってしまい、
血糖値を下げようとしてインスリンが大量に分泌されます。
するとインスリンに対して反応が鈍ってくるので血液の糖濃度が上がってしまい糖尿病になります。
肥満が糖尿病になりやすいのは早食い・大食いを続けていることでもありますが、
肥満は脂肪細胞の慢性的な炎症を起こしている事があり、
それが原因で糖尿病に繋がってしまうというケースもあります。

年齢が高くなると糖尿病のリスクも高くなります。
これは年齢とともに基礎代謝が落ちていく事が原因で、
普段と同じ量の食事をしているのに基礎代謝が落ちていく事で、
結果的にカロリーを多くとっている事になってしまうからです。
筋肉量がしっかりとあり基礎代謝もあるのであれば問題もないのですが、
歳をとる事で運動不足になったり体力が落ちる事が原因にあります。

他の病気からの併発や、薬の投薬による副作用が原因で糖尿病を発症する事もあります。
病気を治そうとして薬を投薬していることでインスリンの働きを弱めてしまい、
血糖値が上がってしまい糖尿病になってしまいます。
他の病気によって膵臓の機能が低下する事でインスリンの分泌が少なくなってしまう事もあります。

猫ちゃんの糖尿病には、
かかりやすい品種や年齢、性別などがあり、
10歳を越えたオスの猫ちゃんがかかりやすい傾向にあります。
遺伝的なものも関係しているのか、バーニーズやシャム、ノルウェージャンフォレストキャット、トンキニーズが患いやすくペルシャはかかりづらい結果があります。

数値でみても、患いやすい猫は基準値の3~4倍の比率でかかりやすいといわれているので、
遺伝的なものも関係している可能性は高いと思います。

猫ちゃんの糖尿病の治療法

糖尿病の治療方法は大きく分けて3つになります。

・薬による治療
・食事療法
・運動療法

薬による治療は食後の血糖値が上がるときにインスリンを注射して
血糖値を下げる治療法があります。
インスリンの投薬は非常にシビアで量を間違えてしまうと血糖値を下げ過ぎてしまい、
低血糖症になってしまうこともあります。
投薬の量やタイミング、回数などはしっかりと獣医さんと相談の上きちんと守ってあげる事が大切です。
口から入れる血糖降下剤などを使用する事もありますが、基本的にはインスリンの投薬が必要になるでしょう。

食事はインスリンの濃度を安定させる為に非常に重要になります。
糖分の多い食事をとると急激に血中糖度が上がってしまうので低糖質のものを選ぶ必要があります。
毎日の食事回数や量を獣医さんとしっかりと決めてカロリーを管理していくことになります。
食事の基本は高タンパク質が摂れる動物性の食材を基本にして食物繊維が摂れて、
低カロリーのものになります。
食事に関しては記事下の方で詳しく解説していきます。

食事と連動して必要になるのが運動療法です。
運動はついてしまった余分な脂肪を減らしていき、
体の糖を消費する事が目的です。
今まで運動していなかった猫ちゃんがいきなり運動を始めるとストレスにもなりますので、
無理のない程度に運動をさせてあげてください。

インスリンの注射をしている場合は運動により基準の量でも、
低血糖症になる恐れがありますので医師に相談して下さい。

 

猫ちゃんの糖尿病と向き合う為のポイント

愛猫ちゃんが糖尿病になってしまった場合、
飼い主さんの愛情からインスリン注射は可愛そうといいどうにか食事や運動で治そうとする方もいます。

しかし、インスリンを使わずに血糖値のコントロールがうまくいかない事で、
糖尿病が悪化してしまったり、他の病気を併発していまうリスクがあります。

糖尿病になってしまった以上血糖値のコントロールは必要になりますので、
しっかりと現実を受け止めて向き合う事が大切です。

しっかりと獣医さんと相談して治療の方針を決めていきましょう。

 

食事に関しては過去に言われていた療法では、
低脂肪、高繊維食が主流でした。

しかし、最近では低炭水化物、高タンパク質が主流になっています。

その理由は今までは低脂肪によって脂肪を減らし、
体重を減らす事を目的として、
食物繊維によって腸の吸収速度を送らせて急激な血糖値の上昇を防ぐのが目的でした。

最近の研究結果から、
穀物を全体の食事の10~20%くらいに抑えるほうが、
食物繊維の量を増やすよりも有効だと考えられるようになりました。
この食事療法はしっかりと効果も実証されていて予防にもなると考えられています。

低炭水化物だと肝臓にも負担がかからない食事療法になります。
それに高タンパク質の食事を複合させることで腎機能の悪化も防ぐ働きもあります。

しかし、高タンパク質、低炭水化物の食事を実践する場合は、
血中尿素窒素量がふえてしまうのでかかりつけの獣医さんに相談してから実践するようにしましょう。

食事と同じく運動も非常に重要です。
運動をすること食事管理をしっかりとすること、
この2つを実践し続ければ糖尿病は軽減、回復していきますので、
重症で動けない場合でない限りはしっかりと運動をさせてあげてください。

また、手作りの料理を作ってあげている飼い主さんであれば、
血糖値に効果的なハーブがあるので試してみてはいかがでしょうか?

ギムネマ、高麗人参、ダンデライオン、セイヨウタンポポの歯と根、ビリベリー、マシュマロー、マリーゴールド、ユッカなどがおすすめです。

 

猫ちゃんの糖尿病に効果的な食材と栄養素

脂肪分の少ないお肉・・・ささみ、鶏胸肉、豚ひれ肉
水溶性食物繊維・・・わかめ、おくら、めかぶ
不溶性食物繊維・・・コーン、おから、かぼちゃ

動物性たんぱく質・・・牛肉、鶏胸肉、ささみ、豚ひれ肉、ツナ、煮干し
野菜・・・キャベツ、かぼちゃ、コーン、ブロッコリー、キノコ、おくら、めかぶ、わかめ、
穀物・・・さつまいも
その他・・・豆腐、植物油

糖尿病にかかった猫ちゃんの食事は、
「低脂肪 高食物繊維」「低炭水化物 高タンパク質」の食事のどちらかが基本になります。
他の病気などによっても変わってくるので獣医さんと相談して決めてください。